予防歯科の考え⑭人工物の精密さ、長持ち(2)
院長ブログ
みなさま、こんにちは。
以前にもお話ししたこととかぶるかもしれませんが、「人工物の精密さ」についてお話ししたいと思います。以前は「歯科医師がおすすめるもの」などでもお伝えさせていただきましたが、「精密さ、長持ち」って実際どこから生まれてくるのでしょうか?
以前にもお話しさせていただきましたが、歯は一度でも虫歯になると「回復」が難しいです。風邪をひいてそれが治るように、また骨折して骨が治るように、「自然治癒」が難しい器官です。ですから虫歯などで歯を削って治療した場合、歯周病などで歯を失ってしまった場合に「人工物」で歯を修復します。
歯を削って治療した場合、1度の治療で修復する「CR」というもの、部分的に金属やセラミックで修復する「インレー」部分的にかぶせる「アンレー」、そして全体的にかぶせる「クラウン」に分かれます。1本単位ですとこれをもちろん1本で修復します。歯を削り、治療を行った場合、人工物と歯の隙間に汚れがたまり、虫歯や歯周病の原因になてしまう可能性があります。もちろん、この境目をブラッシングしたり、フロスをしたりして汚れが取り切れれば、大丈夫です。でも汚れを取り切れない場合、長期にわたり放置してしまうとやはり病気になる可能性はアップします。ですので、かならず定期検診で汚れを落としていただけると、これが予防につながります。
さて、この「境目」。私たちには精密な材料で型どりすることで、この境目をなるべくなくすことが出来ます。そして、かみ合わせに対する耐久力が必要になってきます。近年、以前にも触れたようにかぶせ物が良いものになっても、さらに残った「歯自身」が破折してしまうこともあります。ここで定期検診時のかみ合わせのチェックも必要になります。ですが、なかなか理想的に歯の検診に来れない方もいらっしゃいます。
そこで、かみ合わせの保証がある材質として「金」「白金加金」がありますし、表面がつるつるして、汚れを寄せ付けない「セラミック」があります。どちらも現在においては歯科ではほぼ1本単位では強さがあり長持ちします。
そして、歯を失ってしまった場合、ここで考えることが「ブリッジ」か「インプラント」か「入れ歯」となります。「入れ歯」については別にお話しします。「ブリッジ」は歯をどうしても削る治療になるので、私たちはまず「インプラント」を説明します。でもやはり手術が怖いなどの理由から選択する人がまだまだ少ないのが現実ですが、本当に今後歯をこれ以上失わないための最適な治療だと私たちは考えます。そしてその治療がより安心安全になるようにCTやレントゲンを駆使して行っていますが、まだまだ患者さんの恐怖感が消えていないことも事実です。
私たちはまだまだこれからも患者さんの歯の長持ち、インプラントなどの情報を提供しつつ、精密さや安心感を増やせる機器をそろえてみなさまのお口の健康と、食や笑顔や会話を楽しむことに精一杯の努力と成長を続けていきます。
次回はこのことについてもう少し深堀してお伝えしていきます。
それでは。