歯科治療が時間がかかる理由その⑨~入れ歯~その2
院長ブログ
みなさま、こんにちは。
すっかり春ですね。桜の満開まであと少し、いろいろなことをスタートするには良い季節になりましたね。
今回は前回に引き続き「入れ歯(義歯)」についてお話をします。
歯の治療の中で、インプラントやブリッジもありますが、おそらく歯がなくなった場合で、一番歴史が古い「入れ歯」・・・正直なところあまり良いイメージをお持ちでない方もいらっしゃるのかなあ?
「入れ歯にはなりたくない」という患者さまもいらっしゃいますが、歴史は古く、日本の場合、観音様や仏像を彫る仏師と言われる職人が入れ歯を木で作っていた。「木床義歯」がもっとも古い入れ歯です!!なんと1538年(天文7年)いまから約500年前というから驚きではないでしょうか??
実はこれ「世界最古」でもあります。本居宣長、杉田玄白、滝沢馬琴も使用していたそうです。
その後「入れ歯」はアメリカではハリウッド女優などにも使用されたいわゆる「美容治療、審美治療」でも用いられました。その後「セラミック」や「インプラント」が出るまで、おそらく長い間歯の治療のメインキャラクターであったのではないかと思います。もちろん今も。
前回もお話させていただいたかと思いますが、残念ながら歯を抜くことになると、(歯を抜くことになる原因にも触れないとだめですよね・・・またみなさまにお伝えしないと)①インプラント②ブリッジ③入れ歯・・・まずはこの3つ・・・そして、年齢や条件も必要になりますが、④移植⑤矯正があります。
ですので、方法は限られますし、日本の場合、「保険医療制度」があるために、保険外治療、いわゆる自由診療が「金額が高い治療」と揶揄されてしまいがちですが、実はそうではありません。世界ではこの自由診療こそがスタンダードなのです。むしろ日本の保険医療制度で行われている治療は限られた材料、方法で何とかやっているにすぎません。ですので、安いからこそ、何度も何度も治療する必要があるわけですので、患者さまにとっては治療する機会が増えるため、申し訳ないです。
金額が高いのは「価値が高い」からこその金額ですし、
前回お話したように「技工士さん」がつくる「人工物」はフルオーダーメイドです。世界に、いや、宇宙に1つしかない、あなたの歯に入るものです。これは入れ歯も同じです。ですから、大事に使ってほしいですし、文句言ったりせずに不具合があれば私たちに、相談してくれたらよいと思います。
本当に日本の技工士さんの腕は世界一、なのにこんなに安い治療は日本だけです。
ですので、日本人のみなさまには歯を大切にしてもらいたいですね。
次回も入れ歯の話、します。
それでは。