予防歯科の考え⑰人工物の精密さ、長持ち(5)
院長ブログ
こんにちは。
コロナウイルスの影響も徐々に薄まってきましたね。いろんなところで催し物や、また旅行などにも行く方も増えていくのだと思います。やはりそこには『食べる』『笑う』ことに歯も関係するのではないかと思っています。
お忙しいなか大変ではあると思いますが、やはり定期検診・メンテナンスをおこなっていただき、よい状態でお食事など楽しんでほしいと思っています。
さて、今回は人工物の第5弾。入れ歯ってどうなの?について話したいと思います。
『入れ歯』も歯がなくなってしまったときに必要なものではありますが、『ブリッジ』『インプラント』に比べると、イメージが悪いかな?と思われる方もいらっしゃると思いますが、そうでもありません。
歯がなくなった場合を考えると、『入れ歯(義歯)』は適応範囲も広く、いろいろな種類があり安定して長持ちするものも沢山あります。もちろん保険治療も可能です。
何よりも一番問題なことは、歯がなくなってしまったことの放置でしょうか。いま現在痛みや異変がなくても、長い間の放置を行い、かみ合わせや、反対側の歯の挺出(下の歯がなくなると、上の歯は伸びてきます)などが起こり、舌やほっぺの筋肉の肥大なども起こってしまうことが考えられます。
これを防ぐためにももしも残念ながら歯を失ってしまった場合は何かを入れてほしいと思います。もちろん経済的などの都合でインプラントをすぐに入れられない時などにも入れ歯を暫間的に入れられます。
また、もし入れ歯を入れることになったときに一番大事なことは、設計と入れ歯を支える歯だと思います。これに関しては私たちのクリニックでは、『設計図』や『歯の模型』を用い、患者さんになるべく理解をしていただくことに努めています。なかなか歯の話に耳を傾けることは難しいかもしれませんが、何度もご理解をいただけるよう説明しますから大丈夫です。先ほど挙げた、『支える歯』のことですが、これが良くない状態で入れ歯をつくると、そうなんです・・・入れ歯自身が安定しないばかりか、入れ歯が動くと支える歯にも過剰な負担をかけてしまい、どんどん寿命が短くなってしまうことが多いです。ですから、入れ歯の支えが弱かったり、少なかったりした場合、どうしてもその隣の歯や、反対側(例えば、左が弱ければ右)の歯を支えとして増やすことが多いです。やはり入れ歯が大きくなることは否めませんが、安定感に勝るものがないことも事実です。このように入れ歯が大きくなるとどうしても違和感が増えることもあります。
とはいえ、先ほどのように良くないことは『欠損の放置』です。次回は入れ歯の違和感が少なくなる入れ歯の種類についてお話ししたいと思います。
それでは。