歯がなくなるとどうなるの?
院長ブログ
みなさま、こんにちは。
前回まで、入れ歯(義歯)の話を行いました。
そんな時にある患者さんからこんな質問をいただきました。
「先生、入れ歯を入れると違和感があるんだけど、これは慣れるものなの?」
みなさま、いかが思いますでしょうか?
歯がなくなり、新しい入れ歯を入れる・・・。
入れ歯には歯にかける金具や、左右の入れ歯同士をつなげる金具やプレートがあごの裏側や舌の前に設計されます。
私たちの口の中は敏感で、例えば、歯に紙一枚入れただけで違和感を感じます!!
ですから、入れ歯のように口の中に入るものについては当然違和感を感じるのですが・・・。
でもその前にちょっと考えてみてください・・・。
正常、異常の話からすると、歯がないことは・・・?
そうです。異常ですよね?
ここが私たちと患者さんたちのギャップになっていくわけです。
私たちが例えば、メガネが壊れた、靴が壊れた、と言って、メガネ屋さんや靴屋さんで
新しいものを購入するとして。。。いかがでしょうか?
かけ心地、サイズ、フィット感・・・いろんなものが前のものと違いますよね?
しかも歯の場合、喪失してから放置して、ますます時間がたってから歯科に来院する方もいらっしゃいます。
ですので、もしかしたら、歯がなくなってから相当な時間が経っています。
これを眼鏡や靴に置き換えてみましょう。
・・・メガネはともかく、靴は履かないことはないですか?(笑)
実は歯がなくなると、口の中に沢山のことが起こります。
なくなった歯が中間の歯である場合、隣にある前後の歯が動き出し、その隙間を埋めようと動きます。
またかみ合わせの反対にある歯(例えば、下の歯がなくなったときは上の歯)が伸びてきます。
もしこれを数か月、数年放置した場合、かみ合わせに異常をきたしている状態で歯科に受診することになります。
また、もし、右の歯が数本なくなり、左でばかりかむことになったときはどうなるでしょうか?
やはりこの時もかみ合わせが崩れます。
その時は人にもよりますが、全身の筋肉のバランスが壊れることもあります。
これにより、噛めないことから、栄養障害、味付けが足りなくなることから濃い口が好きになりますので、高血圧や糖尿病、妊娠している方なら、同じく妊娠性?の高血糖症、高血圧・・・何よりも美味しいものを食べても味気がないため、満足しない、イライラする、と言った精神障害や不定愁訴も現れる可能性があります。
そして歯がないことで、笑えない、しゃべれないなどもあり、このことも含め、認知症などの前駆症状を駆り立てることになってしまうかもしれません。
ですので、最初の違和感・・・これを味方にすることはみなさまの今後に必ず良いことが起こります。もちろん私たちも患者様お一人お一人の口の中に合うように精密なものを作り上げるために切磋琢磨しております。
どうか皆様のこれからの食生活が良くなり、美味しく楽しい人生を歩まれるお手伝いをますますしていけますよう、今後も精進を続けます。
それでは。